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中国人が日本で亡くなったら

2018年6月末時点で日本で生活する外国人は約263万人いらっしゃり、今後ますます増えていくでしょう。
日本でお亡くなりになる方がいらっしゃったり、相続人の中に外国人の方がいらっしゃるということも数の増加に伴い増えていくはずです。

そこで問題となるのが国際相続手続きです。

日本で生活している中国人が亡くなった場合、どちらの国の法律に基づいて相続手続きをすることになるのでしょう?
日本では「法の適用に関する通則法」で「相続は、被相続人の本国法(本国の国際私法)による」と決められています。
お亡くなりになった方の、本国でどのように定められているかによります。

 

中国では、次の法律を適用するとされています。
原則→被相続人死亡時の常居所地
不動産→不動産の所在地

中国人の相続の適用される法律

ただし、相続人がいない場合は、被相続人が死亡した時に、遺産があった場所の法律が適用されます。

日本にいて、日本にある財産は全て日本の民法に従って相続手続きが行われることになります。

 

中国と日本の相続手続きの違い

日本にいて、日本にある財産は全て日本の民法に従って相続手続きが行われることになります。
相続人の範囲
相続人の順位
代襲相続があるかどうか
相続分
遺留分
これらについて、日本の民法に従って決まります。

 

 

日本と中国とでは相続人の順位が異なります。

日本の相続人の順位は
第1順位 子
第2順位 直系尊属
第3順位 兄弟姉妹
そして、配偶者は常に相続人になります。

 

中国では
第1順位 両親・配偶者・子
第2順位 兄弟姉妹・祖父母
です。

両親が第1順位に来ています。
配偶者がいた場合、兄弟姉妹や祖父母は相続できないことになっているのですね。

 

 

中国本土の方が相続人だった場合

養子縁組をしていたり、再婚して連れ子がいた場合、日本と中国では相続人の範囲が異なります。

養子縁組をしていた場合

中国では、養子縁組が成立すると、実父母間との権利義務関係は消滅します。
日本では、普通養子縁組の場合は、実父母間との関係も続きます。
子は養親と実親双方の相続人となることができますが、中国では実親の相続権は無くなります。

そして、養子と実親との関係は、縁組当時の養親となる者の本国法によるとされています。養親が中国人であった場合、子と実親との関係は切れ、子は実親の相続人にはなれないことになります。

 

連れ子の場合

中国の相続法では、「父母」は実父母や養父母に限らず扶養関係にある継父母も含まれます。
日本では親が再婚したとしても、連れ子と継父や継母は養子縁組をしない限り他人であり、相続権はありません。

中国の場合は扶養関係があれば継父や継母の相続人になれます。

そして、親子間の法律関係は、子の本国法と父母の本国法が同じであれば子の本国法が適用され、子の本国法と父母の本国法が異なる場合は常居所地の法律が適用されます。

親子ともが中国籍であれば中国の法律が適用され、養育を受けている継子は、継父母の相続権が発生します。

日本に在住しており、親子の本国法が異なる場合は日本の法律が適用され、継子は継父母の相続人とはなりません。

日本に在住の方で日本で相続手続きを行う場合でも、親族関係の権利義務に関しては、中国の法律が適用されます。
日本との違いを押さえておく必要があります。

 

長くなりましたが最後までお読みいただきありがとうございます。

今日も良い一日をお過ごしください!

 


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