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働き方改革の進路を見据えて

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外国人ビザ専門 中国語が話せる行政書士・社労士の大西祐子です

働き方改革推進支援セミナー
働き方改革の進路を見据える
社員全員が活躍できる働きやすい職場づくりに向けて
のセミナーに参加してきましたので、気づき等を

2018年に成立、施行されてから4年少々
働き方改革も、二つの段階に分かれています。

働き方改革2つの段階

フェイズ1
当初の働き方改革のこと・
当時の問題は、長時間労働と正規・非正規格差が大きい2本の柱

フェイズ2
デジタル化の急速な進展と少子化という新たな社会の流れが出てきて変わっています。

特にデジタル化は第4次産業革命

産業革命第1次、第2次との違い

第2次によって、工場で機械で大量生産ができるようになりました。
イノベーション・技術革新により、働き方が大きく変わっています。
大企業が大きな工場を作り、機械を入れなければならないため、資本家と資本がない労働者が出てきと時代
働くための、大量の労働力が必要になり、工場があるところに人が集まる必要が。

人間が必要だ、ということは、150年前と変わっていませんが、人間の力の質が150年とは大きく違うのが第4時産業革命。

世界中の動き

世界での労働法改革が行われています。
世界と共通なのがデジタル化
1990年代以降の停滞(デフレスパイラル)、社会的停滞(二極化、格差が大きくなる)が進む中で、どのようにデジタル化を進めるか、世界的に問題になっています。

一方で、変化に適応できない法制度の改革
そもそも、一つの場所に集まって、一定時間働くという中でできたのが労働法です。

働き方改革とは

格差が大きくなる変化の中で、社会的公正さを確保するための法的ルール(差別を禁止、最低賃金の底上げ)を作り直したというのが働き方改革関連法案。

変化についていけない企業や労働者をどうするか、というところで事業承継やリスキリングなどに至っています。

働き方改革の今

フェイズ1

時間外労働の上限規制(労基法36条)
以前は、日本の労働法上、絶対的な上限が決められていませんでした
36協定で、24時間365日働くと書けば、労働法上問題ありませんでしたが、それを改めて、月45時間、年360時間が上限に
臨時的に、単月100時間未満、月平均80時間以下など決めらました。

そして2024年問題
建設事業
自動車運転業務
医師
など
産業上の問題から5年間猶予された事業も、2024年4月から他の業種と同じとなります。

建設業
現場を土日閉める、4週間で8日間閉めるなど対応している会社さんも

タクシー、ハイヤー、トラック運転などは、産業特融の例外があります。
が、一定の上限は発生します。

医師
一般職に分けるのは難しいため、
一般勤務医 A
救急医療 B
地域の医療確保でのため夜間派遣される医師 連携B
技能をつくために働かなければならない研修医 C-1
研修医ではないが、特定の高度な技能を修得する必要がある医師 C-2

分けて上限が設定されます。

②年休の付与義務
罰則を付けたことで、5日は取らせなければならないよね、となったところ
とはいえ、人手不足の中小企業は苦戦しています。

③不合理な待遇の禁止
派遣労働者等の、正規以外の労働者の待遇改善

フェイズ2

働き方改革関連法に続く主な改革
①テレワーク
中抜けをどうするのかなど、ガイドラインが作成されました。
②副業・兼業
副業・兼業ガイドライン改定
労働時間の通算と管理の在り方についてルールを定めたり、HPで副業・兼業できるのか記載すること(努力義務)
保険法改正も

政府が副業を推し進めています。

③高齢者の就業促進
65歳までは雇用確保義務。
70歳まで高年齢者就業確保措置を講じることを努力義務化
雇用ではなく、何らかの形で就業を続けられる環境を作ってねとのこと。

しばらくして、社会に定着すれば義務化されるかも(11年くらい先?)

④フリーランス
2021年にフリーランスガイドライン策定。
自営業者は特別加入制度があるため、フリーランスにも

フリーランス保護法(2023年5月12日公布。施工日は1年半以内の政令で定める日)
来年の10月~11月頃開始。
個人で業務委託を受けている人が対象になります。
とはいえ、人を雇っている場合は対象外。

フリーランスについては、保護もされるし、義務も追うことになる。
委託する側
取引の適正化(公正取引委員会、中小企業庁長官が所管)
①契約書の明示
②報酬は60日以内に支払う
③優越的地位の濫用的行為禁止
下請法が大きく元になっています。

就業環境の整備(厚労省所管)
①募集情報の的確表示(職安法から)
②妊娠・出産、育児・介護に対する配慮
③ハラスメント行為に関する必要な体制の整備等
④継続的業務委託の契約解除、不更新は30日前までの予告を義務付ける

⑤2023年労働基準法施行規則改正
罰則付いたり、重要な法改正
・労働条件明示
就業場所と業務の変更の範囲
有期契約労働の更新上限の有無と内容
無期転換申込機会と無期転換後

・専門業務型裁量労働制について、
 銀行・証券会社における顧客への合併・買収等の考案・助言業務
 本人同意要件追加
など

三位一体労働市場改革

参考になるのが、2023年骨太の方針です。
新しい資本主義の加速
①リスキリングによる能力向上支援
 企業経由の支援から、個人へ直接支援に
 5年で1兆円
②職務給の取り入れ
③労働以上の円滑化
解雇規制を緩和して欲しいという意見は多いが、そこではなく、失業給付制度の見直しを行う。
④最低賃金の引上げ
平均1000円後

新しい時代の働きに関する研究会

2023年5月から、働き方改革5年後の見直しと、デジタル化を踏まえて、労働法を抜本的に改革するための研究会です。

デジタル化が進む中で、AIやロボットによる定型的処理ができるようになると、人間の価値は?
AIは安価に誰にもできるため、スケールが求められなくなっています。
では、人間ができることは?
創造性
想像性
対人関係能力
感情など

企業はどのような付加価値を付けるのか、経営の方向性(パーパス)を決めて共有する。
パーパスを達成するために、良い人を集めて育てる
良い人を集めて育てるためには、働きやすい多様な就業環境と、それぞれの能力をどのように評価するか制度を整える

働き方改革は、これらを行うための基盤整備。
改革するかどうかは、それぞれの企業が行うべきこと

社労士として、どのように関わるか、検討中です。

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